イジワル同期とルームシェア!?
「案外、俺のこと、警戒してたんだな」


私は言葉の意味がわからない。ただ不審げに眉を寄せ、元希を一瞥した。


「離して」


「アヤは俺のこと、男として見てないんだと思ってた。ハダカを見られただけで、こんなに動揺するってことは、俺を異性として警戒してる証拠だよな」


「何、言ってんのかわかんないんですけど」


苛立ちを込めて言ったけれど、元希の腕の力が強い。
腕を取り替えそうと力を入れたら、逆に引っ張られ、ソファ、いや元希の上に倒れこむ格好になった。

慌てて身体を起こそうとした私を、元希がつかまえ、ソファの座面に組み敷いた。

ちょっと、コレ……どういう状況よ。


「何すんのよ!ふざけんのやめて!」


私はすでに焦っていた。
さきほど、お風呂場で感じた以上に、空気がおかしい。

それは私を押し倒している元希から発せられる空気だ。


「何するって、仮想夫婦なんだし男と女がすることをしてみよう」
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