イジワル同期とルームシェア!?
先週、押し倒された件から、私と元希はまたしても『普通』を維持している。
胸にひっかかっていないかと言えば嘘になる。
あんなにドキドキさせられて、元希を意識しないわけにはいかない。
だけど、元希は謝った。
からかっていただけだと。
それなら、私は和解に応じなければならない。
居候は私の方だし、何より私は元希との暮らしに奇妙な居心地の良さを感じている。
胸を満たすのは、家族と暮らすような安心と充足感。
何かひとつ、亀裂を入れたくない。
毬絵さんとのこともスッキリしていないし、元希がちょいちょい見せてくる私への妙な態度だって気になる。
あんた何考えてんの?って問いただしたい。
だけど、このラクチンで楽しいふたり暮らしが終わるようなことを私から仕掛けたくない。
複雑な気持ちを抱えながら歩いていると、横を歩いていた元希がさっと右手を差し出した。
「はぐれないように……」
「はぐれないように手をつなごうとか、冗談でも言わないでよね」
元希の言葉に食い気味に言う私。
冷たく響かないように、且つ絶対的拒否な感じで。
胸にひっかかっていないかと言えば嘘になる。
あんなにドキドキさせられて、元希を意識しないわけにはいかない。
だけど、元希は謝った。
からかっていただけだと。
それなら、私は和解に応じなければならない。
居候は私の方だし、何より私は元希との暮らしに奇妙な居心地の良さを感じている。
胸を満たすのは、家族と暮らすような安心と充足感。
何かひとつ、亀裂を入れたくない。
毬絵さんとのこともスッキリしていないし、元希がちょいちょい見せてくる私への妙な態度だって気になる。
あんた何考えてんの?って問いただしたい。
だけど、このラクチンで楽しいふたり暮らしが終わるようなことを私から仕掛けたくない。
複雑な気持ちを抱えながら歩いていると、横を歩いていた元希がさっと右手を差し出した。
「はぐれないように……」
「はぐれないように手をつなごうとか、冗談でも言わないでよね」
元希の言葉に食い気味に言う私。
冷たく響かないように、且つ絶対的拒否な感じで。