イジワル同期とルームシェア!?
『どうした?おい、ほら話聞いてやるから』


『余計なお世話だよぅ!青海のくせに!』


文句を言いつつ、私はこの3ヶ月の出来事を涙ながらに語っていた。

何しろ、大士朗には二人の付き合いは口止めされていた。
立場があるから……なんて言われたら、私は誰にもこの恋を話すことはできない。
つまりは失恋の痛みを口説く女友達すらいないってことなのだ。


『おまえ、薗田大士朗と付き合ってたのか?』


私の前に屈み込んだ青海が驚いた顔で言う。
大士朗と仕事ではパートナー的関係の青海だ。
相棒のセレブ御曹司が、同期の中でも地味レベル生え抜きの私と付き合っていたなんて、驚くに違いない。


『うん、でも婚約が急に決まって……。しょうがないよね、大士朗は将来この会社を背負って立つ身だもん』
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