イジワル同期とルームシェア!?
抱き締められた格好のまま、不信感丸出しで見上げる私。
元希は熱心な口調で訴える。


「おまえがこの前プールで着てた、タンキニタイプのってさ、残念感半端ないんだよ、男としては。バンドゥタイプなら、おまえの小ぶりな胸も形よく収まると思うんだよな。ほどよいエロさもあるし」


あれ?
今、私、告白したんだけど。
なんか水着の好みの話されてない?

え?告白の返事ってソレ?
とんでもない方向性の返事になってるけど。


「えーと、一応アレ、中はビキニなんだ」


「見せなかったら、ビキニって言わないんだよ!あげくおまえ、ずっとパーカー着てただろ。なんなんだ、あのガードの固さは。部屋じゃ隙だらけの格好してた癖に。俺の期待を返せ!」


「あのう、元希さん」


困り果てている私に元希が呆れた口調で言った。


「だーかーら!気付けよ!おまえに振られたって、おまえのことしか見てないんだよ、俺は。この前のプールだって、おまえが行くって小耳に挟んだから、無理矢理ついて行ったんだよ!」


元希ががしがしと頭を掻く。
せっかく綺麗に整えられた髪がくしゃくしゃになってしまう。でも、この方がずっと普段の元希に近くなった。
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