イジワル同期とルームシェア!?
「10時のお茶ががっつりだったから入るか心配だったけど、この匂いと見た目じゃ食欲を覚えざるを得ない」


「食べよう。そんで、午後は俺の傍にいろよ」


はいはい、午前中は毬絵さんと過ごしてるもんね。
独占欲いっぱいの言葉がなんだか嬉しい。


「いいよ、元希と一緒にいる」


「よし、じゃ今日も参加させてやろう」


「またゲーム!?」


私は一転、顔をしかめた。
元希の超インドアなご趣味はテレビゲーム。

でも、私苦手なんだよねぇ。
対戦形式の格闘ゲームをすると、私は格好のサンドバッグになってしまう。
無双系ゲームだと、たいてい役立たずでマップの彼方に置き去りにされる始末。


「元希、いじめっこだからなぁ。やだなぁ」


「いいじゃん、ちょっと付き合えよ。その後は横で漫画を読むことを許可しよう」


「ちょっとだかんね。あとは来週、毬絵さんからテストされちゃうから、その勉強するよ」


「毬絵さんのテスト、今回は何?」


「グループ企業全社の名称、創業者、現社長の組み合わせを丸暗記」


「結構ハードだな、オイ」
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