イジワル同期とルームシェア!?
可愛いなぁ。
そりゃ、大士朗だって囲うなら、美人がいいわな。

逆に言えば、なんで私だったんだろ。
美味しいものばっかり食べてるセレブは、たまに珍味が食べたくなるのかな。

……やめよ。自虐すぎるもん。


受付を離れながら、ふと悪い考えが頭を過ぎる。

鈴木さんに教えちゃおうかな。
大士朗のこと。

婚約者と結婚秒読みなんだよー。
あなたのことは愛人にする気だよー。
ちなみに私は愛人候補から落選して捨てられたよー。

あ、ダメ。
そんなチクリをしたら、私のライフがゼロになりそう。


私は口をつぐみ、二階の経理に向かって歩き出した。


「あ、文じゃん。今日はゆっくりだね」


二階の角、経理部のフロアに入ると、数人の女子社員とランチタイムの金村涼子がいた。
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