イジワル同期とルームシェア!?
流行り物大好きな涼子と硬派な努くん。
どうして二人がくっついたのかは、いまだに謎。
しかも、就職して2年目で、できちゃったわけでもないのにご結婚というのはなかなかのスピードだ。


「前の得盛りアサイーボウルも、アボカドグリーンスムージーも無理だったから、コールドプレスジュースもダメな気がする」


「色んな種類があるんだよ?絶対、文の好きな味もあるって~」


涼子は陽気にバシバシ私の背中を叩く。

私、オサレランチより、築地に海鮮丼食べに行くとかの方が好きなんだけどな。


「ま、わかったよ。付き合うよ」


結局、折れちゃう私。
だって、涼子くらいだもん。20代女子の話題スポットに連れてってくれるのって。

大士朗の見せてくれたセレブな世界は、一時の儚い夢。

私には手に届く範囲のトレンドとハッピーを楽しむのが身の丈に合っている。
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