イジワル同期とルームシェア!?
「さっきから青海side、めっちゃ語ってくれてますが、それ推測でしょ？そちらのご夫妻の。青海、何も言ってないでしょ？」


涼子が女子らしくクネクネ身体を左右に揺する。
ニシキアナゴみたいだけど、本人は否定の所作らしい。


「あーん、違うよー。青海は口にしてないけど、あんなの見てたらすぐわかるもん。やっさしー目で文のこと見てるんだよー！？」


聞けば聞くほど、金村夫妻が話を盛っているように感じてきた。
青海元希が私を優しい目で見るかっつうの。


『おい、ブン。太った？』

『チーク濃すぎて田舎の中学生みたいだぞ』

『ヒール履けよ。ただでさえ足、短いんだから』


元希のことを思い浮かべていたら、言われた数々の暴言を思い出してイラっとする。帰って文句のひとつも言っちゃいそうだ。


「ま、いいや、青海のことは。ほら、涼子、コールドプレスジュース飲みにいくんじゃなかったの？」


「そうそう、じゃここ出よっか」


話を逸らすため、飲みたくもない野菜ジュースの話題を出さざるを得なかった。




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