イジワル同期とルームシェア!?
波風たてずに住もうじゃないか
①
そもそも、私という女は、人生最初の恋から都合のいい女だった。
高校時代、初めてできた彼氏はエッチした翌週に別れを告げてきた。
有名な処女キラーの先輩だった。
知らなかったのは私だけ。
大学一年生、スポーツサークルの三年生と付き合った。
半年付き合って、私の友達に乗り換えられた。
なんでも、最初から狙っていたのは友達の方で、フリーになるのを待つ間、私で我慢していたらしい。
大学四年生、ゼミの同級生と付き合った。
ちょっとだらしない彼のために、私はありとあらゆる面倒を見た。
お腹が減ったと言われればお弁当を作り、朝はモーニングコールをし、単位が危ない授業は代返の手配をした。
卒論も、ほとんど私が資料集めをし、彼はそれを写すだけ。
「文、ありがとう。俺、文がいないと駄目だ」
困ったちゃんの彼が、私に愛と感謝を示してくれるのが嬉しかった。
この人には私がいないと駄目なんだから。
そう信じて尽くした。