イジワル同期とルームシェア!?
私は立ち上がり、キッチンに行き、ポットのスイッチをオン。
かわいそうなカチコチトーストにごめんなさいしてゴミ箱へ。


「それってあんたも危ないんじゃないの?ずーっと私のこと『ブン』って呼んできたんだし、きっと口滑らせるよ」


Tシャツにハーフパンツという部屋着姿の元希がキッチンにやってきて、私の横に並ぶ。

今、私が使わせてもらっているお客さん用ティーカップの横に、自分のごついマグカップを置く。
自分の分もインスタントコーヒーを淹れてくれってことみたい。

私は、コーヒーの瓶を手に取る。


「アヤ」


不意に元希が耳元で呼んだ。
吐息がかかりそうなほど近くで。

私は瞬時に真横に飛び退った。

い・今の接近は一体なんでっしゃろ。
心臓がばっくばっく鳴っている。


「驚いたじゃん。近いよ」


ドキドキを悟られないように、さりげない口調で文句はしっかり言う。

こいつの声は、結構いい声なのだ。
私好みの良く透る低い声。
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