イジワル同期とルームシェア!?
入荷作業は20時に終わった。
不倫愛の二人への怒りが団結力に変わったのかも。それだって、想定よりずっと時間がかかった。


「古町さん、もうあがっていいよ」


小里さんが疲れた顔で言った。


「いえ、最後まで残ります」


朝イチ便に載せたいものの出荷作業が少し残っている。


「入荷入力はもうないから。俺たちももうちょっとで上がれるし、心配しないでよ」


他のおじさま社員も、うんうんと頷く。
申し訳ないけれど、確かに私の作業は終わっている。
ここは素直に、お言葉に甘えさせてもらおう。


職場を飛び出し、早足で進む。
スーパーはこのあたりには少ない。一番近いところもマンションまでの道からは外れなければならない。

手早く買い物を済ませ、マンションに向かう頃にはダッシュだった。
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