夏祭りの恋物語(1)~不機嫌な浴衣~
 不満な気持ちで大樹の横顔を見ると、彼は怒ったような顔をしていた。でも、耳まで真っ赤だ。

 それが照れ隠しだというのは、その表情を見てわかった。

 そうだよね、私たち同じ中学出身で、高一のときは気の合う友達で、クラスが離れてからお互いを意識し始めて、三ヵ月前にようやく付き合い始めたんだもの。ふざけ合っていたときの記憶があるから、嬉しいけれど恥ずかしいよね。

 私がギュッと大樹の手を握ると、彼が私を振り返った。照れた顔に大きな笑みを浮かべてくれる。付き合い始めてから見せてくれるようになったその表情。そういうのも、大好き。


【了】
< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:22

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
  • 書籍化作品
[原題]ソムニウム~イジワルな起業家社長と見る、甘い甘い夢~

総文字数/109,017

恋愛(オフィスラブ)217ページ

表紙を見る
エリート上司の甘く危険な独占欲
  • 書籍化作品
[原題]エンゲージメント

総文字数/73,418

恋愛(オフィスラブ)161ページ

表紙を見る
イジワル上司にまるごと愛されてます
  • 書籍化作品
[原題]イジワル上司に翻弄なんかされてやらないっ!

総文字数/76,250

恋愛(オフィスラブ)175ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop