君に恋していいですか?
更衣室でつなぎを脱いでいると、梨花が振り返ってこちらを見ている事に薫は気付いた。

「んーと…何?」

「卯月さん、スレンダーなのにけっこう胸あるなぁと思って。」

「……そう言う所は見ないでいいよ。」

遠慮なく言いたい事を言う梨花に少し戸惑いながら、薫はいつもより少し急いで着替えた。

「卯月さんって彼氏とかいるんですかぁ?」

梨花の唐突な問い掛けに薫は怪訝な顔をした。

(彼氏とか…?とかって何?彼氏以外の何かがいると思ってるの?)

「いや、彼氏も何もいないよ。」

「へぇー。もったいないですね。」

(何が…?彼氏の一人もいないまま確実に過ぎて行く時間がもったいないのか?)

「一人でも別に困ってないし…。仕事してる方が楽しいし…。このまま一人でも私はいい。」

「えー、私なら耐えられないなぁ…。」


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