君に恋していいですか?
「あれっ?笠松さん?」

薫が試着室で着替えている時、他の服を見ていた梨花が、ショップの前を志信が通り掛かるのを見つけて声を掛けた。

「あ、長野さん。買い物?」

「ハイ。笠松さんもですか?」

「そう。」

「お一人ですか?」

「うん。ホントはこの前、卯月さんに買い物付き合ってもらう約束を一度はしたんだけど…ちょっと話の流れでなかった事にしたから。」

「そうなんですか?じゃあ、ちょうど良かったですね!時間あります?」

「え?うん、あるけど…。」

(何がちょうどいいんだ?)

志信は不思議に思って首をかしげた。

「こっち、来て下さい。」

「いや…オレ、女の子の服の事は全然わからないよ?!」

「いいから!!」


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