君に恋していいですか?
「あっ、そうだ。ケーキ!!まだ食べてないですね。卯月さんと笠松さんの分置いて、あとはいただいて帰りますね。」

「あっ、うん…。」

薫がナイフとお皿を用意して、ケーキを二人分だけ切り分けた。

「そんなに少しでいいんですか?」

「いいよ。これだけあればじゅうぶん。」

「オレも。」

「じゃあ、あとは家に帰って、友達といただきますね。」

「うん、祝ってもらいな。」

「ありがとうございます!」

ケーキを手に梨花が部屋を出ると、二人っきりになった薫と志信の間に、ぎこちない空気が流れた。

「とりあえず…片付けようか。」

「そうだね。」

二人で空いた食器をキッチンに運び、それから二人並んで洗い物をした。


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