君に恋していいですか?
ビールが空になり、薫は新しいビールを冷蔵庫に取りに行こうと立ち上がろうとした。

「あっ…!」

隣に志信が座っている事に緊張していたのか、しばらくぎこちない体勢で座っていた薫は、しびれた足がもつれて志信の上にダイブした。

「わっ…!」

倒れ込んだ薫を受け止めて、志信が薫に押し倒されたような格好になる。

「いてて…。」

顔を上げた薫は、至近距離にある志信の顔に驚いて、途端にあたふたし始めた。

「ごっ…ごめん…!!」

起き上がろうとしても、軽い酔いも手伝い、その上に足がしびれて体に力が入らない。

(どうしよう、起き上がれない…!!)

「あのっ…ごめん、起き上がりたいんだけど…今、足がしびれて起き上がれない…。」

慌てふためく薫を、志信はギュッと抱きしめた。


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