君に恋していいですか?
「いいよ。また転ぶと危ないから、落ち着くまでこのままでいて。」

「う…うん…。」

(どうしよう…。この状況はまずいよね…?)

早く足のしびれが治まるのを祈りながら、でもどこかで、もう少しこのままでいたいと思う。

(どうしよう…。気持ちいい…。ずっとこうしてたい…って…やっぱり私おかしい…。酔ってる…?)

このくらいの量のビールたいした事ないのにと思いながら、薫は背中に回された志信の腕の温かさにドキドキしていた。

「ごめん、重いでしょ…?」

「全然重くない。」

「ホント…?」

「うん。全然平気。オレはずっとこのままでもいい。」

「もう…。笠松くん、また酔ってる…?」

「どうかな…。」


< 154 / 290 >

この作品をシェア

pagetop