君に恋していいですか?
(笠松くん…?)

薫と目が合うと、志信は静かに目をそらした。

「大丈夫?」

「うん…ごめん…。私、寝てた?」

「少しね。」

志信は薫から手を離すと、その手でタバコに火をつけた。

ゆっくりと煙を吐き出すと、志信は薫の方を見ないで尋ねる。

「疲れてた?」

「少し…。」

「そっか…。」

志信は店員を呼んで水を持ってきてもらうと、それを受け取り黙って薫に手渡した。

「ありがとう…。」

冷たい水を飲みながら、薫は、いつもと明らかに様子が違う志信の事が気になっていた。


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