君に恋していいですか?
(私…酔って何かひどい事でも言っちゃったのかな…。ハイボール飲んで焼き鳥食べて…新入社員の頃の話とか学生の頃ハマったバンドの話とかして…それから…いつの間に寝たのか、何も覚えてない…。)

薫が水を飲んでいる間、志信はずっと黙ったままタバコを吸っていた。

(笠松くん…怒ってる…?)

「もう遅いし、そろそろ帰ろうか。歩ける?」

「うん…。」




居酒屋を出て歩いている間も、志信はずっと黙ったままだった。

そんな志信の様子が気になって、薫は背中越しに志信に尋ねた。

「笠松くん…なんか、怒ってる?」

「別に…怒ってないよ。」

「ホントに?私、酔っぱらって何かひどい事でも言っちゃったのかなって…。」

「……いや。」


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