君に恋していいですか?
梨花は石田から受け取った紙袋をそっと差し出した。

「これ…笠松くんが…。」

あの時志信が持っていた物だと気付き、薫は驚いて梨花を見た。

「開けてみてください。」

薫はわけもわからないまま、梨花に言われた通り紙袋の中の包みを開いた。

細長い箱の中には、ダイヤをあしらったウサギのネックレスが入っていた。

「かわいい…。」

紙袋の中にまだ何かが入っている事に気付き、薫はそれを取り出した。

「手紙…?」

薄い黄緑色の封筒には、青いインクで“卯月さんへ”と書かれていた。

薫は封筒から取り出した便箋を開き、青い文字を目で追った。



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