君に恋していいですか?
(長野さんの言ってた通りだ。一切手抜きしないんだもんなぁ…。)

「じゃあ…月曜の昼飯はオレのおごりで。社食でもいいかな?」

「なんでもいいよ。」

志信は薫に気付かれないように背中を向けて、小さくガッツポーズをした。

(やったぁ!!月曜は一緒に昼飯食える!!)


ゲームセンターを出ると、志信が薫に尋ねる。

「遅くなったなぁ…。家、近く?」

「うん。歩いて15分くらいかな。」

「送ってくよ。」

「大丈夫なのに。」

「だってもう遅いし。女の子の夜道の一人歩きは危険だから。」

「女の子って歳でもないけどな…。」

「いえいえ、女の子ですよ。さ、行こう。どっち?」

「こっち。ホントにいいのに…。」

“女の子”扱いされた事に妙に照れ臭くなった薫は、照れ隠しをするように少しうつむいた。




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