君に恋していいですか?
「笠松さーん。」

販売事業部の前に戻ると、梨花が笑って手を振っていた。

「あ…長野さん。」

「どうですか?金曜日、あれからうまくいきましたか?」

興味津々の様子で尋ねる梨花に、志信は笑って頭を下げた。

「おかげさまで、今日の昼飯を一緒に食べる事になりました。」

「良かったですねぇ!」

梨花は手を叩いて喜んでいる。

「お礼に約束通り、今日のお昼をご馳走させていただきます。」

志信は財布から千円札を取り出し、梨花に手渡した。

「お釣はいいよ。後で休憩の時に飲み物でも買って。」

「ありがとうございます!太っ腹ですねぇ。」

「またいい情報があったらよろしくね。」

「もちろんですよ。」

梨花が嬉しそうに笑って去っていくと、志信は資料を机の上に置き、慌てて食堂に向かった。




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