君に恋していいですか?
券売機で食券を買い、トレイを持って列の最後尾に並んだ。

「一番高いのって…男がガッツリ食べる定食って感じだけど…食べきれるの?」

「うん。これくらいは軽い。」

「それでも太らないから不思議だなぁ…。」

志信は不思議そうに薫の体を見る。

(この制服着てると、スタイルいいのがよくわかる…。ただ細いってわけじゃなくて、足なんか引き締まってすごくキレイだし…。実は意外と胸大きかったりなんかして…。)

志信の視線を感じた薫は、少し恥ずかしそうに志信の背中をグーで殴った。

「セクハラ。ジロジロ見んな。」

「ジロジロって…。」

バツが悪そうに志信が目をそらすと、薫はぶっきらぼうに答える。

「普段、SSで体動かして仕事してるから。」

「なるほどな。SS勤務ダイエット。」

「ダイエットは、したことない。食べなきゃ体がもたないから。」

「ふーん…。めちゃめちゃ働いてんだ。」

「当然。それで給料もらってんだから。」

さらりとそう言う薫に、志信は妙に感心してしまう。

(それを当然って言えるとこがスゴイ…。)

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