君に恋していいですか?
志信はドキドキしながら、できるだけ普通に…と自分に言い聞かせて薫の顔を見た。

「また、一緒に行こう?」

「うん。行こうね。」

笑ってうなずく薫の顔に、志信は痛いほど胸が高鳴るのを感じた。

(やった…!!うんって言ってくれた…!!)

さっきまで沈んでいた気持ちが嘘のように、志信は天にも昇るような気持ちで薫に尋ねる。

「焼き鳥、好きなの?」

「うん、大好き。」

焼き鳥の事だとわかっているのに、薫の“大好き”と言う言葉で、志信の鼓動がまた激しくなる。

(大好き…って…。それ…オレに言ってくれないかなぁ…。)

今日が金曜日だった事を思い出した志信は、短くなったタバコを灰皿に捨てると、思いきって薫の方を見た。


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