君に恋していいですか?
「笠松くん、お待たせ。」

薫が声を掛けると、後輩たちは驚いた顔で薫と志信を交互に見た。

「えっ…笠松さんと卯月さんって…。」

「もしかしてお二人は…。」

後輩たちが言おうとした事を志信が遮る。

「同期だから、たまに飲みに行ったり仲良くしてもらってんの。これから卯月さんと一緒に飲みに行くんだ。」

志信がそう言うと後輩たちは納得したようで、どこかホッとしたようにも見えた。

「あー…なるほど、同期ですかぁ。恋人同士かと思ってビックリしちゃった!」

「まさか、そんなわけないですよねぇ。」

(…それどういう意味…?)

確かにそんなわけはないのに、女として全否定されたような気がして、複雑な思いが薫の胸にわき上がった。



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