つきあかり
「気分が向いたら行く」
「お前向く時あんの?」
手に持っているゲーム機を見ながら俺は気怠げに口を動かす。
それを呆れた顔で見る祐樹。
気が向く時…そりゃいつかはあるでしょ
「あるんじゃね?」
そんな適当な俺の返答に
頭を抱える祐樹は俺のお母さんポジションみたいだ。
「お前行かないと退学とかなっても知らねえぞ?」
その言葉に俺はゲーム機から目を離し
遠くを見る
「退学…ねえ…」
「そう、退学」
「まあ、それでもいいかな」
「……」
そんな俺に、祐樹が溜め息をこぼしたのは言うまでもない。