飴とノイズと君の声
えっ...。

いつの間にかノイズは消えていた。
だけど、私は他のことに驚く。

今のは、多分、琳ちゃんさんの声。

...だけど、琳ちゃんさんの方を見ると、普通にみんなに囲まれて笑って話している。
さっきの声は、笑いなんかには程遠い、怒ったような、不機嫌そうな声だった。

私はじっと琳ちゃんさんを見つめる。
だけど、いつもの琳ちゃんさんと何も変わらない。

あんな声色も、あんな言葉も、信じられないくらい、明るくて優しい、琳ちゃんさん。

...聞き間違い?
じゃあ、誰の声?


『俺と一緒にいて、楽しい?俺は楽しくないよ』


また、聞こえた。
さっきと同じ、不機嫌そうな声。

でもやっぱり、この声は、琳ちゃんさんだ。
いつも聞いているから分かる。

だけど、琳ちゃんさんはこの言葉を口に出していない。
じゃあ、この声は、何?

もしかして...心の声?
私以外には、誰にも聞こえてないみたいだし...。
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