飴とノイズと君の声
プリを撮ったあの日から、色々なことがあった。

周りをファンの人たちが取り囲んできたり、琳ちゃんさんが必死に声を出して歌おうとして無理しちゃったり。

だけど、その度に私とけーちゃんさんで琳ちゃんさんを支えようと頑張った。

もしかして、それが琳ちゃんさんのためになったのかな?

そう思うと、すごく嬉しい。


「ねぇ、ふーちゃん」

「なんですか?」

「...俺、もう平気だよ」

「えっ...?」

「...怖くない」


琳ちゃんさんの言いたいことが、いまいちよく分からない。


「琳ちゃんさん...?」


ただ、琳ちゃんさんの表情がいつになく真剣で、引き込まれそうになる。
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