飴とノイズと君の声
「私...琳ちゃんさんのこと...」


じわじわと、頬に赤みが帯びていくのが分かる。


「...もう、そんな魔法はいらない。俺、ちゃんとふーちゃんに伝えられるよ」


真っ直ぐな琳ちゃんさんの瞳は、私を捉えている。


「好きだよ、ふーちゃん。誰より特別で、誰より愛してる」


私は、その言葉に戸惑いを隠せない。

恥ずかしくて、嬉しくて、どうにかなっちゃいそうで。


「わ、私も、です...」


そう言うのが、精一杯だった。
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