飴とノイズと君の声
家に帰って、テレビをつける。
あ、もう少しで琳ちゃんさんが出る、【music time】が始まる...。
私はソファに座り、その時間を待った。
そして、それから2分後。
番組名がキラキラと画面に現れ、観客や出演者の拍手の音が流れてきた。
「さぁ、今週も今大人気の曲、これからブレイクする予感がする曲、たっぷり紹介しちゃいます!music time!」
司会のアナウンサーが楽しそうにそう言って、また拍手がスタジオを包んだ。
「まず最初は、BAD RADのお二人です!」
その言葉を言い終わる前から、観客席から大きな拍手と歓声が沸き起こる。
「こんばんは、BAD RADの名瀬慧太です」
「同じくBAD RADの久遠琳です」
二人の自己紹介に、また大きな歓声。
「お二人とも、すごい人気ですね!」
アナウンサーも興奮気味に二人の方を見る。
『...本心じゃねぇだろ、その興奮したフリ...バレバレ』
...だけど、琳ちゃんさんの声は、やっぱり冷めていて、怖さも感じるくらい。
「いえ、そんな。でも、応援してくれてるみなさんには、すごく感謝してます!」
「ここまで来れたのも、みなさんのご声援があったからです!」
琳ちゃんさんのキラキラの笑顔は、やっぱり本心とは真逆で、キラキラの笑顔を見せるときは、その笑顔を向けている相手を、嫌いに近い感情で捉えているときだ。
あ、もう少しで琳ちゃんさんが出る、【music time】が始まる...。
私はソファに座り、その時間を待った。
そして、それから2分後。
番組名がキラキラと画面に現れ、観客や出演者の拍手の音が流れてきた。
「さぁ、今週も今大人気の曲、これからブレイクする予感がする曲、たっぷり紹介しちゃいます!music time!」
司会のアナウンサーが楽しそうにそう言って、また拍手がスタジオを包んだ。
「まず最初は、BAD RADのお二人です!」
その言葉を言い終わる前から、観客席から大きな拍手と歓声が沸き起こる。
「こんばんは、BAD RADの名瀬慧太です」
「同じくBAD RADの久遠琳です」
二人の自己紹介に、また大きな歓声。
「お二人とも、すごい人気ですね!」
アナウンサーも興奮気味に二人の方を見る。
『...本心じゃねぇだろ、その興奮したフリ...バレバレ』
...だけど、琳ちゃんさんの声は、やっぱり冷めていて、怖さも感じるくらい。
「いえ、そんな。でも、応援してくれてるみなさんには、すごく感謝してます!」
「ここまで来れたのも、みなさんのご声援があったからです!」
琳ちゃんさんのキラキラの笑顔は、やっぱり本心とは真逆で、キラキラの笑顔を見せるときは、その笑顔を向けている相手を、嫌いに近い感情で捉えているときだ。