飴とノイズと君の声
「でも、ビックリだよねー。改めて考えると」


購買のクリームパンを食べている琳ちゃんさんの隣で、私は弁当を広げた。

それから私は、琳ちゃんさんの心の声が聞こえるようになった経緯を話した。
琳ちゃんさんは驚いたり小さく笑ったりと、楽しそうに聞いてくれる。


「なんか恥ずかしいねー。心の声聞かれてたって思うと。俺、マトモなこと考えてなかったでしょ?」

「いや、授業で当てられたときに琳ちゃんさんの心の声が聞こえて答えられたので助かりましたよー」


そんなバカみたいな会話を続ける。


「...ふーちゃん」

「なんですか?」


突然琳ちゃんさんの声が真剣になった。


「...どうせ隠しても、多分俺、心の中で色々考えちゃうから、言うね」


少しの、緊張。
それは、私が琳ちゃんさんの気持ちをちゃんと受け止められるか、という、不安があった。
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