飴とノイズと君の声
スタジオって、琳ちゃんさんがお仕事をするところだ。


｢これから仕事が入ってるんだ。ふーちゃんも入れるように、話は通しておくから｣

｢分かり、ました｣


戸惑いを隠せない。

琳ちゃんさんはマネージャーさんに私のことを話し、玄関に行くように促した。

玄関で暫く待っていると、マネージャーさんの運転している車が目の前に止まった。


｢乗って良いよ｣


琳ちゃんさんにそう言われ、私はその車の後部座席に乗り込む。
琳ちゃんさんも私の隣に座った。


｢まさか友達を連れてきちゃうなんてね｣


マネージャーさんは困ったように笑う。


｢珍しいんじゃない？琳くんがそんなワガママ言うなんて｣

｢まぁまぁ、たまにはいいじゃないですか｣


琳ちゃんさんは｢ね？｣と私に笑いかける。

琳ちゃんさんが何を考えてるのか、私には分からないままだった。
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