飴とノイズと君の声
することもなく、私は琳ちゃんさんの顔を眺めていた。

サラサラな黒髪、長い睫毛。
だけど、目の下にクマがあり、顔色もあまり良くないように思えた。


「琳ちゃーん、次琳ちゃんの番だよー」


ガチャっと扉が開き、私は慌てて目線を扉の方に向ける。


「あれ、琳ちゃん、寝ちゃった?」

「あ、はい」


私がそう言うと、けーちゃんさんは、少し驚いた表情をして、優しい表情になった。


「そっかぁ。ふーちゃんのこと、結構信頼してるみたいだね」

「えっ...どうして、ですか?」

「それはねー...琳ちゃん、人前で寝たりしないからだよ。人前で寝るの、怖いみたいで」

「怖い...?」


怖いって、どういうこと...?
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