飴とノイズと君の声
私は机の中の本を取り出した。

この本は、結構小さい頃から読んでる本。

一人の女の子が、宝石みたいな飴を舐めて、不思議な力を得る話。

昔からこういうストーリーが好きで、友達にはよく頭に妖精が止まってるよーとか言われちゃうけど。


「あははっ、琳ちゃん可愛すぎー」

「え、そう?」

「琳ちゃんのちっちゃい頃の写真、女の子みたい!」

「それ褒めてんのー?」


相変わらず、明るくて、キラキラした空間が、窓側にはあった。

うーん...やっぱり私にはあんまり合わないかな。
みんなで騒いだり、空気を読んだり。
そういうことが、あんまり得意じゃない。

だから私は、あの輪の中には入ったことがない。

そもそも、琳ちゃんさんに知られてるのかも怪しいくらい。
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