飴とノイズと君の声
「ふーちゃん」


それから生放送が終了し、けーちゃんさんが医務室に入ってきた。


「けーちゃんさん」

「...琳ちゃん、どう?」

「ぐっすり眠ってますよ。顔色も少しずつ回復しているように見えますし」


私がそう言うと、けーちゃんさんは「そっか、よかった」と安堵の溜め息を漏らした。


「やっぱり最近、琳ちゃん寝れてなかったんだね」

「そうですね...顔色も悪かったですし、クマもありましたし」

「やっぱ、俺じゃ無理だね。俺じゃ、琳ちゃんのこと安心させてあげられないから」

「そんなこと...」

「だって、俺が安心できる相手ならさ、俺の前でも休めたと思うし」


分からない。
琳ちゃんさんは、けーちゃんさんのことを信じられないのかな。
けーちゃんさんは、琳ちゃんさんのことを理解しているんじゃないかな。


「...分からないですけど、私は違うと思います」


違うと思う。
けーちゃんさんは、琳ちゃんさんのことを理解出来る。
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