飴とノイズと君の声
第三章

感じる震え

「昨日の生放送、琳ちゃん途中で出なくなったけど何かあったの?」

「あー...昨日は途中で他の仕事が入っちゃって...ほんの少ししか出られなくて俺もざんねんだったんだよねー」


琳ちゃんさんはそう言いながらも、いつもよりふわふわした笑顔を向けていた。

よかった。
やっぱり大切な友達との壁が無くなって、琳ちゃんさんはいつもより余裕があるようだった。


『ふーちゃん、聞こえる?今日、慧太と3人で遊びに行かない?』


突然、そんな声が聞こえてきた。
琳ちゃんさんは私の方にチラリと視線を向け、ふっと微笑んだ。


どうやら、琳ちゃんさんが私に伝えようとする時は、この能力は自然と発動するようになっているらしい。

私が琳ちゃんさんの方を向いて頷くと、琳ちゃんさんはニッと笑った。
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