飴とノイズと君の声

助けを呼ぶ声

琳ちゃんさん、どこにいるんだろう...。

私はとにかく心当たりのある場所へと走った。

と言っても、私が琳ちゃんさんと過ごしている場所は学校以外に無いわけで。

私は学校に行き、いないと分かるとその周辺を駆け回るしかない。

琳ちゃんさん、お願い...。
あなたの、心の声を聞かせて...。

そう願って、目を閉じる。


『...て』


今、琳ちゃんさんの声が...。


『だ...た...けて』


耳を澄ませて、神経を集中させる。


『誰か...助けて...怖い...』

『慧太...ふーちゃん...!』


聞こえた。

琳ちゃんさんは、助けを呼んでいる。


『...ふーちゃん、聞こえる?』


「聞こえますよ、琳ちゃんさん」


『聞こえてるかどうかは分かんないけど...聞こえるなら、佐隈マンションの6号室に、来て...』
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