飴とノイズと君の声
「...私はただ、話したかっただけよ」

「私もよ!BADRADの久遠琳を見つけて、声掛けない人なんかいないでしょ?」

「...嘘だ。じゃあなんで琳ちゃんはこんなに怯えてんだよ。お前らがなんかやったんだろ!」

「私達は何も...!」

「いい加減にしてください!!!」


私の叫び声に、その場はシンと静まり返った。
こんな感情、初めて。

こんなに人を憎む気持ちなんて。


「...正直に言ってください。琳ちゃんさんに、何をしたのか。言わなきゃ、警察を呼びますよ?」


私の言葉に、女性たちは驚いたような表情をし、話始めた。


「自分のものにしたかったの」


そんな、ふざけた理由を。
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