飴とノイズと君の声
「...うん。もう、俺らのこと、応援しなくていいよ。...俺、琳ちゃんを傷付ける奴ら、大嫌いだから」


けーちゃんさんのその言葉に、女性たちは傷付いた表情をして、部屋を出ていった。


「...琳ちゃん、大丈夫?」


けーちゃんさんは優しい表情、優しい声で琳ちゃんさんに話す。
だけど、琳ちゃんさんはただ呆然と、虚ろな目で俯いて、震えているばかり。

こんな琳ちゃんさん、初めてみた。


「...琳ちゃん、遅れてごめん。守ってあげられなかったね」


けーちゃんさんがそう言うと、琳ちゃんさんはゆっくりと顔を上げる。


「...琳ちゃんさん。私のために、怖い思いさせて、ごめんなさい」


続いて私が言うと、琳ちゃんさんの顔には表情が戻った。

首を横に振り、切なそうに微笑む。
何だかそんな琳ちゃんさんが、酷く脆くて、消えてしまいそうで、怖くなった。
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