飴とノイズと君の声
「...いいですよ。今は。私も、きっと琳ちゃんさんだったら怖いですから。琳ちゃんさんが怖いなら大丈夫になるまで離れていますから」


私の言葉に、琳ちゃんさんは驚いた表情で顔を上げた。


「大丈夫。分かってます。琳ちゃんさんは、優しい人だから。だから...今は、琳ちゃんさんの声が戻って、琳ちゃんさんが本当に笑えるようになったら、また、一緒にお話ししたり、遊んだりしましょうね。それまで、りーくん...あの、クマと遊んで待ってます」


私の言葉に、琳ちゃんさんはふっと笑って、『ありがとう』と言ってくれた。


「...私、そろそろ家に帰りますね」

『...うん。...また、ね』

「はい。また!」


その゙まだが、いつになるかは分からない。

だけど、私は待つことにする。

琳ちゃんさんの笑顔が、琳ちゃんさんの声が、戻るまで。
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