飴とノイズと君の声
次の日も、私は琳ちゃんさんを意識しながらも、目を合わせることはなかった。

琳ちゃんさんを見てしまうと、近づきたくなる。

こんなに自己中心的なヤツじゃなかったはずなのに、最近の私はどんどん欲が強くなっていっている気がする。


昼休憩に友達と弁当を食べていると、携帯が震えた。

画面には、゙けーちゃんさん゙の文字。

私は友達にちょっと出てくね、と一言残して席を立ち、教室を出て空き教室に入った。


「もしもし、どうかしたんですか、けーちゃんさん」

「あー、ふーちゃん?...その、さ...」


けーちゃんさんは言いにくそうにそう言い、意を決したようにこう言った。


「琳ちゃんの様子、教えて欲しいんだけど...」
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