飴とノイズと君の声
それから教室に戻ると、琳ちゃんさんの姿は無かった。


「あれ?琳ちゃんさんは?」

「ん?あぁ、トイレに行ってくるって言ってたけど...それにしては遅すぎるよね~」


どこに行ったんだろう。
気になるけど、今私が琳ちゃんさんを探すのは...。


『くっそ...なんでだよ...』


その声に、私は悩むのを止めた。


『なんで、出ねぇの...。声、出なきゃ...俺...』


...ごめんなさい、琳ちゃんさん。

やっぱり私、あなたを放っておけません。
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