旦那さまの皮を被った変態が
ーー
妻として、旦那さまの要望通りに風船を膨らませます。
丸まったカラフル八個を目前にして、目を輝かせる旦那さま。見ているこちらも楽しくなってきましたので。
「あら、こんなところに針がございますわ」
びくっ、と凍りつく旦那さま。
右手に針、左手に風船を持ち、ぷすっと。
大きな音を立てて割れた風船。同時に旦那さまが頭を抱えて、悲鳴を上げた。
「うふふ」
刺す。パーン。刺す。パーン。
合間合間に、やめてくれぇ、やめてくれぇ。の嘆き。
「イヤですわぁ。旦那さま、風船は割るものでなくて」
「風船は、君の息を保存するためのものだ!すうううぅ、はあああぁ!」
※吸引力の変わらないただの変態。