旦那さまの皮を被った変態が
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「信じられませんっ!いきなり人に水をかけるなんて!」
「いきなり押しかけて、別れろとおっしゃるそちらが非常識ではないのでしょうか?六法全書を頭に直接叩き込まれたくて?」
片手でスタンバイしていれば、旦那さまが止めに入ってきました。
「俺が愛するのは妻だけだ。他の女性になど興味はない。健やかなる時も病める時も、この先、俺は妻とのみ添い遂げていく」
結婚式での誓いを臆面も出す旦那さま。冷水よりも冷たい言葉だったか、彼女はポロポロと涙を零されます。流石に諦めて下さったでしょう。
「あ、あたしは、本気で主任を……!主任の奥さんになれるなら、あたしは毎日歯を磨かずに風船を膨らましますよ!」
「旦那さま、腹部に力をお入れになって」
話をこじらせた張本人には、右の拳を唸らせると致しましょう。
※気絶させないように声をかけてボディを狙うのは妻の優しさだ。(旦那さま談)