旦那さまの皮を被った変態が
ーー
「さて、本当に行かなければ」
遅刻になるので、旦那さまの背中を失礼ながらも押します。
扉を開けさせ、カバンを渡した後に再度いってらっしゃい。
何か言いたげでも、出勤する旦那さま。
ーーと、会社からか。ちょうど旦那さまのスマフォが鳴ったわけですが。
『旦那さまー、電話が鳴ってますよー、いつまでもお風呂に入ってないで、電話をー』「あ、もしもし。はい、今これから出勤ーーぐえっ」
スマフォの着信音がいつぞやの私の声でした。
※ご近所さまの目が行き届かぬ内に、首根っこつかみ、即リターン。