realize

「ご予約入りました~☆」

お昼休みに翔大くんから突然電話がかかってきた。

「…なんか、安いキャバ嬢みたい。」

私の言葉に小さく笑う吐息が聞こえた。

「相変わらずの厳しいツッコミで、
もっと喜ぶとか驚くとかさぁ~?」

電話は相手の表情がみえないぶん
相手の一言や会話の間が
必要以上に気になってしまう。


「今日って大丈夫?
一応次回からは候補何日か聞くことにするけど、初回だから、ね。」


…なにが、"ね。" なのよ。
急すぎて心の準備が、…


「心の準備なんてしない方が案外上手くいくもんだよ♪」


「…っ!?…なっ、…」


なんで考えてることがわかんのよ?!

前に顔にでるとは言われたけど…
まさか!声にもでてるとかいわないでしょうね?!


「……。」


この間…
電話の向こうで面白そうに
ニヤリと笑ってる姿が容易に想像できた。
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