ピエロ
─────────数日後、夕方。
ピピンの仕事の帰り道。
こんな山の道で何を話しているのか…。
村娘たちの集団が彼の目に留まった。
その中心にはやはりカナ。
やっぱりニコニコと笑っている。
ふと、その笑顔に違和感をおぼえた。
……なんだ?
そんなことを考えているうちに、
彼女たちの立ち話は終わったらしい。
みんなが村に向かって歩き出したとき、
「あ、ごめん。先に帰ってて?」
カナが他の娘たちに言った。