ピエロ

「すごいって!

 お前ですごくなかったら、

 俺どうなっちゃうんだよ?」


レイが笑って言う。

………そんなに酷かったのか?


「そんなに?いったい何位だったのさ?」


結果を見に行ったときは、

レイの名前は見つからなかった。

探さなかったのもあるけど……。

呆れ気味に尋ねると、

レイは、よくぞきいてくれた

と言わんばかりの弾んだ声で。


「俺?俺はな、……397位だ!」


そう言ってニヤリと笑う。

思わず沈黙するニコ。


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