ピエロ
そして、その次の言葉に、
俺は動けなくなった。
「それにさぁ……」
「なんで僕が、
ラフと同じこと、しなきゃいけないわけ?
別々の人間なんだよ?
やりたいこと、双子だからって
同じとは限らないよね?
とにかく僕は、今後二度と、
ラフと同じことはしたくない。」
やはり淡々とした声で。
こんなことを言ったんだ。
そして、ニコは立ち去る。
その去り際、あいつは笑って付け足した。
「あ、でも学校の授業とかは別な。
あれは双子じゃなくても同じことやるし。
逃げれないしね。」