赤いSoulが浅葱色に変わったトキ。
朝霞「こちらへどうぞ。」

よくわからないまま朝霞についていくと、そこには大きなクローゼットルームがあった。

朝霞「ここは衣裳部屋になります。干渉できないといえど、過去には神を認識できる者は多かったのです。それに、干渉できなくとも、ここにある服を着れば、町の者と歴史を変えない程度に話すことができます。ですから、過去に行く神々は必ずここにきて、その時に適した服を着て、過去をどう変えればいいか、どの過去に問題があるか、それを見つけるのです。」

案内されて中に入ると、そこには様々な服がかけられ、本来の姿であろうままで保存されていた。原始時代の簡素な麻の服から、平安時代の豪華絢爛な十二単や官吏服、江戸時代のきれいな着物に袴まで。様々な服がそろっていた。
ふと目についたのは男物の紫とグレーのセットと、赤と黒のセットの袴二点、女物の黄色を基調とした大きな牡丹が描かれている着物と、青を基調とした桜が描かれている着物二点だった。
これらを手に取って、自分に合わせてみる。
全部、私の好きな色で作られていた。

朝霞「それが、気に入られましたか?」

どこからか朝霞が現れて、手に取っていた着物たちを眺めていた。

亜耶加「あ、朝霞……。うん、かっこいいし、かわいいでしょ?」

着物たちを自分にあて、見せながら話す。
でも、私には迷いがあった。

亜耶加「……ねえ、朝霞。」

朝霞「はい、なんでしょう?」




















亜耶加「女として生きるのと、男として生きるのと。私は、どっちがいいと思う?」
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